猫様と暮らしているすべての飼い主さんが知りたいこと、それは「うちの猫様は幸せなのかな?」ということではないでしょうか。言葉を話せない猫様の気持ちを完璧に理解することは難しいですが、その行動や体のサインを通じて、私たちに様々なメッセージを送ってくれています。
今回は猫様の幸福度を客観的に、そしてより深く理解するための「ものさし」として、5つのレベルに分けて猫様の「幸福度レベル」をまとめました。早速チェックしてみましょう。
レベル4:至福の時
これは、猫様がこの上ない幸せと安心を感じている状態です。
ヘソ天(お腹を見せて寝る): 猫様にとってお腹は最も無防備な急所です。そのお腹を完全に晒して寝ているのは、周りに危険が一切ないと確信し、あなたを心から信頼している証拠です。
ゴロゴロと喉を鳴らす:撫でられているときだけでなく、眠っているときや、あなたのそばにいるだけでゴロゴロ鳴らしてくれるなら、猫様は深い満足感に満たされています。基本的には気分が良い時にゴロゴロ鳴らしてくれますが、まれに病気の時にもゴロゴロ喉を鳴らすことがあるので、状況をよく見て判断しましょう。
フミフミする:あなたの膝の上やベッドで前足を交互に動かすフミフミは、子猫時代に母猫のおっぱいを飲んでいたときの安心感が残ったものです。最高の幸福と信頼を表す、特別な愛のサインです。
スリスリと頭突き: 頭や頬をあなたの体にこすりつけるのは、自分の匂いをつけるマーキング行動。これは「あなたは私の大切な仲間」と認識しているサインです。
とろけるような目の細め: まるで眠っているかのように目を細めているとき、心身ともにリラックスし、あなたに深い信頼を寄せている状態です。
レベル3:満足と安らぎ
このレベルは、猫様が快適で満たされている状態です。至福の時ほどではありませんが、十分に幸せな毎日を送っています。
香箱座り: 前足を体の下にしまい込んで座る、いわゆる「香箱座り」は、猫様がリラックスしているときの定番の座り方です。いつでもすぐに動ける状態ではないので、周囲に警戒心がないことを示しています。
しなやかな尻尾の動き: 尻尾をゆっくりと大きく振る、または先端を軽く揺らしているときは、穏やかで満ち足りた気分を表しています。
リラックスした寝姿: 伸びをしたり、体を丸めて眠ったり、体全体に力が抜けているのが見て取れます。いつでも逃げられるように緊張しているわけではなく、安心しきっている証拠です。
穏やかな毛づくろい:ストレスなく、自分の体を丁寧にグルーミングしているときは、心身ともに健康で落ち着いている状態です。
レベル2:平常運転
これは、猫様が特に不満も不安もなく、ごく普通に過ごしている状態です。このレベルでも十分に幸せな日々を送っていると言えます。
いつも通りの食事と遊び: ご飯を美味しそうに食べ、お気に入りのおもちゃで遊ぶ姿は、心身ともに健康であることの基本です。
耳が上を向いている: 警戒しているわけではなく、周囲の音を普通に聞き取っている状態です。耳がピンと張っていない、自然な状態です。
尻尾が自然なカーブ:尻尾がだらんと下がっていたり、ピンと立っているわけでもなく、自然なS字カーブを描いているときは、落ち着いている状態です。
無関心に見える行動: あなたが帰宅してもすぐに駆け寄ってこないなど、一見クールに見える行動も、実は「あなたがそこにいるのは当たり前で、安心している」という信頼の表れでもあります。
レベル1:警戒とストレスのサイン
猫様が何らかの不満や不安を感じている状態です。
イカ耳: 耳が横に倒れて、まるでイカのヒレのように見える状態です。これは、不安や恐怖、不快感を強く感じているサインです。
しっぽを激しくバタバタ:尻尾を小刻みに、そして速くバタバタと振っているときは、イライラしたり、警戒しているサインです。「今はそっとしておいてほしい」という気持ちの表れです。
過剰な毛づくろい: 毛づくろいの時間が異常に長い、または同じ場所を舐め続けるときは、ストレスや不安を和らげようとしている可能性があります。
物陰に隠れる:見慣れない人が来たり、大きな音がしたりしたときに、テーブルの下やベッドの奥に隠れて出てこないのは、不安を感じているサインです。
レベル0:不満とSOSのサイン
これは、猫様が心身ともに深刻な問題を抱えている可能性が高い状態です。単なる不満ではなく、病気のサインであることもあり、すぐに対応が必要です。
ウーと唸る、威嚇する: 普段穏やかな猫が、急に唸ったり、シャーと威嚇したりするときは、強いストレスや痛みを感じている可能性があります。
食欲不振や嘔吐: ご飯を全く食べない、または頻繁に吐くときは、毛玉が詰まっているだけでなく、消化器系の病気など、深刻な病気のサインかもしれません。
トイレの失敗: 普段はトイレを完璧にこなす猫が、急に粗相をするようになったときは、ストレスや膀胱炎などの病気が原因であることがあります。
過度な鳴き声: けたたましい声で鳴き続けたり、普段と違う声で鳴くときは、何かを強く訴えかけているSOSのサインです。
まとめ
猫様の幸福度は、一つのサインだけで判断するのではなく、複数の行動を総合的に見て判断することが非常に重要です。やはり1に観察、2に観察。観察の積み重ねが日々の小さな変化に気づくことができます。幸福度レベルを参考にしつつ、日々猫様の様子をよく見てあげてくださいね。
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