世界にはただのペットではなく、人間顔負けの重要な「仕事」に就き、社会に貢献している猫様たちがたくさんいます。彼らは、政治の中枢から地域のコミュニティまで、それぞれの場所でかけがえのない存在として愛されています。今回はそんな現在も活躍する「現役の仕事猫」と、その功績が語り継がれている「伝説の仕事猫」に分けて、彼らのことを紹介しようと思います。
今、世界で活躍する「現役」の仕事猫たち
彼らは、日々、その愛らしさと責任感で、多くの人々を笑顔にしています。
1. ラリー(LARRY):英国首相官邸「首席ネズミ捕り官」
毛色・柄: 白とグレーのトラ柄(タビー)
仕事: 2011年、保護施設から英国首相官邸(ダウニング街10番地)に迎えられた彼は、正式に「首席ネズミ捕り官(Chief Mouser to the Cabinet Office)」という肩書きを持っています。官邸内のネズミを駆除するのが主な任務ですが、その愛らしい姿はSNSでも大人気。首相が交代しても、ラリーは官邸に残り続け、イギリス国民に愛される「公務員」として、その存在感を示し続けています。各国の首脳たちとの交流も多く、もはや首相官邸の顔と言えるでしょう。
2. エルミタージュ美術館の猫たち:ロシア・サンクトペテルブルク
毛色・柄: 様々(黒、白、茶トラ、三毛など)
仕事: 世界三大美術館の一つ、エルミタージュ美術館には、代々受け継がれてきた「守衛猫」たちがいます。彼らの仕事は、美術館の地下室でネズミを捕獲し、貴重な美術品を守ること。この伝統は、エカテリーナ2世の時代から250年以上も続いています。約50匹の猫様が正式に美術館の職員として認められており、それぞれにパスポートが発行され、専用の「猫部屋」で手厚く保護されています。彼らはまさに、歴史と芸術を守るプロフェッショナルです。
3. よんたま駅長:日本・和歌山電鐵貴志駅
毛色・柄: 三毛柄
仕事: 初代「たま駅長」と二代目「ニタマ駅長」の功績を受け継ぐ三代目駅長として、和歌山電鐵貴志駅で活躍中です。駅のホームに立ち、愛らしい姿で乗客を迎え入れることで、地方のローカル線に多くの観光客を呼び込み、多大な経済効果をもたらしています。彼女の存在は、日本だけでなく世界中から注目され、猫様が地域の活性化に貢献できることを証明しています。
4. ケンちゃん:日本・尾道市立美術館
毛色・柄: 黒猫
仕事: 広島県にある尾道市立美術館に現れる野良猫です。彼は正式な職員ではありませんが、美術館の入り口に頻繁に現れ、中に入ろうとします。それを警備員さんが優しく阻止するという、ユーモラスな攻防がSNSで話題になり、一躍有名になりました。ケンちゃんの愛らしい姿は、美術館の公式SNSでも紹介され、多くの人々がケンちゃんに会うために美術館を訪れるようになりました。彼は、その存在自体が美術館のPRになっている、まさに「名物猫」です。
今も語り継がれる「伝説」の仕事猫たち
彼らは、すでにその役目を終えましたが、その功績と愛らしい姿は、今も多くの人々の心に深く刻まれています。
1. たま駅長:日本・和歌山電鐵貴志駅
毛色・柄: 三毛柄
仕事: 2007年、利用客の減少に悩んでいた貴志駅の駅長に就任。駅に立つたま駅長の姿は、全国的なブームとなり、年間100万人以上の観光客を呼び込みました。彼女の功績は計り知れず、駅を救った「救世主」として、世界中から注目されました。2015年に永眠した後も、「名誉永久駅長」としてその功績は語り継がれています。
2. インディア(INDIA):アメリカ合衆国
毛色・柄: 黒猫
仕事: ジョージ・W・ブッシュ大統領一家の飼い猫として、ホワイトハウスで暮らしていました。彼女は多忙な国務省の職員たちに愛され、非公式ながらも「国務長官補佐官」という肩書きを与えられました。彼女の存在は、ネズミ駆除という役割だけでなく、公務の場に温かさと安らぎをもたらしました。2009年に亡くなりましたが、その生涯は多くの人々に記憶されています。
3. パーマストン(PALMERSTON):イギリス外務省
毛色・柄: 白と黒のハチワレ
仕事: イギリス外務省の「首席ネズミ捕り官」として、2016年から2020年まで活躍しました。ライバルである首相官邸のラリーとは対照的に、ネズミ捕りの腕前は非常に優秀だったと言われています。公務の傍ら、外務省職員たちのSNSアカウントから、ユーモラスな日常が発信され、人気を集めました。多忙な公務員生活に疲れ、2020年に引退。現在は静かな場所で余生を過ごしていると伝えられています。
番外編:ファーストファミリーの一員として
ウィロー(WILLOW):アメリカ・ホワイトハウス
毛色・柄: 白とグレーのトラ柄(タビー)
役割: バイデン大統領一家の愛猫であるウィローは、2022年にホワイトハウスに迎えられました。彼女に公式な肩書きはありませんが、その存在は大きな注目を集めています。ファーストファミリーの一員として、イベントに参加したり、公式な写真に登場したりすることで、ホワイトハウスの親しみやすい側面を人々に伝えています。彼女の愛らしい姿は、世界中のメディアを通じて、多くの人々に癒しと安らぎをもたらしています。
まとめ
イギリスの首相官邸の猫様ラリーと引退して田舎でのんびりしているパーマストンの話を知っていたので、他にそんな要職について猫様はいないかなと思ってまとめてみました。町レベルとかになると、もっと働いている有名な「仕事猫」さんがいるんでしょうが、有名どころでまとめてみました。
我が家のもち、くももハウスセキュリティ、ニャルソックの活動をしてくれていますが(皆様の猫様もそうでしょう)、主席警備隊長みたいな役職をつけてあげようかなと思ってしまいました。猫様は癒して、警備してのハードワーカーですね。(笑)
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