「うちの猫、全然水を飲んでくれないんです…」
これは、多くの猫の飼い主さんが共通して抱える悩みです。ごはんはおいしそうに食べてくれるのに、なぜか水には見向きもせず、いつ見ても水皿が減っていない。このままでは脱水症状になるのではないかと、心配になりますよね。
実は、猫様が水をあまり飲まないのには、彼らが生まれつき持っている習性や体質が深く関わっています。今回は、猫様が水を飲まない本当の理由をひも解きながら、水分不足が猫様の体に及ぼす影響、そして今日からできる水分補給の具体的な工夫についてご紹介します。
なぜ猫は水を飲まないの?その3つの理由
猫様が積極的に水を飲まないのは、単なる気まぐれではありません。
1. 砂漠生まれの祖先を持つ習性
猫様の祖先は、もともと砂漠地帯に生息していました。この厳しい環境では、常に水を飲むことが難しかったため、水分を多く含む獲物(小動物など)から必要な水分をほとんど摂取するという体質になりました。そのため、喉の渇きをあまり感じにくいのです。現代のドライフード中心の食生活では、十分な水分が摂れていないことが多々あります。
2. 清潔好きで神経質な性格
猫様は非常にきれい好きで、嗅覚が優れているため、水の清潔さにはとても敏感です。以下のような理由で、水皿を敬遠することがあります。
水が新鮮でない: 少しでも水が古くなったり、ホコリが入ったりすると、飲まなくなります。
器が汚れている: 器にヌルつきがあったり、洗剤の匂いが残っていたりすると、嫌がります。
場所が気に入らない: トイレの近くや、人の往来が激しい場所など、落ち着いて飲めない場所に水皿があると、避けることがあります。
3. 潜んでいる病気や体調不良
もし、今まで水を飲んでいたのに急に飲まなくなった場合は、注意が必要です。これは、脱水症状だけでなく、腎臓病や膀胱炎、糖尿病などの病気が隠れているサインかもしれません。病気が進行すると、食欲不振や嘔吐、ぐったりしているなどの症状も現れることがあります。心配な場合は、迷わず動物病院を受診しましょう。
飲まないとどうなる?脱水症状の危険性
猫様が水分を十分に摂らないと、体に様々な悪影響を及ぼします。特に気をつけたいのが、腎臓への負担と、尿路系の病気です。
水分不足が続くと、尿が濃縮され、体内の老廃物をうまく排泄できなくなります。これにより、猫様に多い尿路結石や膀胱炎のリスクが高まります。また、慢性的な脱水は、慢性腎臓病の原因となることもあります。猫の腎臓病は非常に多い病気であり、日頃の水分補給がその予防に非常に重要です。
猫の脱水症状は、以下のチェックポイントで確認できます。
皮膚の弾力: 首の後ろの皮膚をつまんでみて、すぐに元に戻らない場合は脱水している可能性があります。
歯茎の色: 歯茎が白っぽく、ベタついている場合は危険な状態です。
目のくぼみ: 目が落ちくぼんでいるように見える場合も、脱水症状のサインです。
今日からできる!猫の水分補給の工夫
猫様に水をたくさん飲んでもらうためには、飼い主さんの少しの工夫がとても大切です。
ちなみに我が家はこちらを使っています。お手入れ簡単、且つもち・くも共にたくさんお水を飲んでくれてます。
1. 水の置き場所と器を工夫する
猫はとてもデリケートなので、器の素材や置き場所を変えるだけで、水を飲むようになることがあります。
複数個所に水を置く: リビング、寝室、窓辺など、家の中の複数の場所に水を置いてあげましょう。
ごはんのそばに置かない: 猫は、本能的に獲物の近くにある水を汚れたものと認識することがあります。ごはんの器からは少し離れた場所に水を置いてあげましょう。
素材を変える: プラスチック製が苦手な猫もいるため、陶器やガラス、ステンレス製の器を試してみましょう。
2. 水そのものに変化を加える
猫様の好奇心を刺激したり、飲みやすくしたりすることで、水分摂取を促すことができます。
新鮮な水を毎日用意: 毎日最低1回は水を替え、器をきれいに洗いましょう。
流れる水を与える: 流れる水に興味を持つ猫は多いです。循環式給水機は、常に新鮮な水を提供してくれるのでおすすめです。我が家では給水機が大活躍しています。色々な商品を試してますので、良かったらこちらも見てくださいね。給水機レビューちなみに先ほどご紹介した現在の給水機がおすすめです。
ぬるま湯を試す: ごはんと似た温かさのぬるま湯は、猫の興味を引きやすいです。
3. 食事から水分を補給させる
ドライフードだけでは水分が不足しがちです。食事に少し工夫を加えるだけで、水分補給量を増やすことができます。
ウェットフードを取り入れる: 水分を多く含むウェットフードを毎日のごはんに少し混ぜてあげるだけで、水分摂取量が大幅に増えます。我が家はウェットに少し水を加えて1日に1回お出ししています。あまり味が薄くなりすぎない程度にですよ。
スープや猫用ミルク: 猫用のミルクや、無塩のささみスープなどをたまに与えるのも有効です。
まとめ
猫様があまり水を飲まないのは、彼らの本能的な習性からくるものです。しかし、現代の食生活では、そのままだと健康を損なうリスクがあります。なるべくお水をたくさん飲んでもらえる環境やフードを準備して、水分補給に気を配ってくださいね。
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