【猫との引っ越し 新居での定着編】セーフルームの作り方と脱走・ストレス対策

猫様との暮らし

前回の記事では、引っ越し前の準備と移動方法について解説しました。しかし、猫にとって最大のストレスは移動ではなく、「新しく見知らぬ縄張りに放り込まれること」です。新居での最初の数週間が、猫がその家を「安全な縄張り」として認識できるかどうかの重要な分かれ目となります。新居への迎え入れは「荷解き」よりも猫様の「心のケア」が大事です。
この記事では、新居への迎え入れの最適なタイミング、安心できるセーフルームの作り方、脱走防止対策、そしてストレスによる問題行動への対処法といった、新しい環境に猫様を安全かつスムーズに順応させるための具体的なステップをご紹介します。

新居への迎え入れと初期隔離:「セーフルーム」の作り方

新居に到着した瞬間から、猫のストレスをケアするための準備が必要です。いきなり家全体に放すのは絶対に避けましょう。

セーフルームの準備と導入

場所の選定: 家族の出入りが少なく、静かで日の当たらない部屋(寝室や予備室など)を選び、ここを猫専用のセーフルームと定めます。

初期配置: 部屋の荷解きを事前に済ませ、トイレ、食事、水、お気に入りのおもちゃ、そしてキャリー(隠れ場所として利用)を先に配置しておきます。

我が家では、荷入れ時に猫をセーフルーム(WIC)に入れて荷入れを済ませてもらい、知らない人がいなくなったタイミングで自由に動けるようにしました。荷入れが済んだ状態で迎え入れる時は、特にセーフルームを準備せず、新しい環境を調査し、慣れてもらうようにしました。

匂いを使った安心感の誘導

猫は匂いで安心感を得る動物です。

匂いの移動: 旧居で使っていた匂いのついたタオルや毛布、爪とぎを置くことで、猫が「自分の縄張りの匂い」を感じて安心感を覚えるようにします。

フェロモン製品の活用: 獣医から処方される、または市販されている猫用フェロモン拡散器(ディフューザー)を設置することで、猫をリラックスさせ、新しい環境への順応を助けることができます。

このフェロモン製品、実は気になっていて、引っ越しには関係ないのですが、くもの癇癪?でしょうか、突如ダッシュしたり、頻繁にもちにマウントをとるようなそぶりを見せることがあって、猫用のフェロモンを使ってみようかなと思ってます。少し横道にそれましたが、試してみたら、またご報告します。

脱走防止と空間の拡張:安全確保を最優先に

猫が不安を感じると、以前の縄張りに戻ろうとして脱走を試みる可能性が非常に高まります。

玄関と窓の二重対策の徹底

玄関: 玄関ドアのすぐ内側に、突っ張り棒式の脱走防止柵や、丈夫なワイヤーネットを設置します。飼い主が外出・帰宅する際に猫が飛び出すのを防ぐ物理的なバリアは必須です。

窓・ベランダ: 網戸には網戸ロックを必ず設置し、猫が体重をかけて開けてしまわないようにします。ベランダに出す場合は、必ず監視下で行うか、専用のベランダ柵を設けます。

空間の拡張は「徐々に」行う

セーフルームからの解放: 猫がセーフルーム内でリラックスして過ごし、食事もトイレも正常に行えるようになったら、ドアを開けて少しずつ次の部屋を探検させます。

徐々に活動範囲を広げていくのが良いとされていますが、猫様が探検したがるのであれば、また、落ち着いているのであれば、セーフルームからすぐに解放してあげても大丈夫だと思います。猫様の様子をみて対応してくださいね。

ストレスによる問題行動への対処と予防

引っ越し後に粗相や食欲不振といった問題行動が出た場合、それは「ストレスのサイン」です。

問題行動への正しい対処法

粗相・マーキング: 粗相が見られても、絶対に猫を叱らないでください。叱ることでさらに不安が増大し、問題が悪化します。粗相をした場所は、猫の嫌がる匂いのない専用洗剤で徹底的に消臭し、そこに一時的にトイレを設置したり、トイレの数を増やすなどの対策を講じましょう。

食欲不振: ストレスによって食欲が落ちることがあります。お気に入りのフードに缶詰やウェットフードを混ぜたり、少し温めたりして、食欲を刺激する工夫をします。2日以上何も口にしない場合は、すぐに獣医師に相談してください。また、我が家のもちは、うんちが出なくなってしまいました。排便についてもチェックして、出てないようであれば、獣医師に相談しましょう。

飼い主の接し方と環境整備

最初は猫が安心できる距離を保ち、静かに声をかけるなど、猫がリラックスできるように接します。落ち着いているときに、少しずつ遊びに誘い、新しい家で楽しい経験を積ませましょう。また部屋の高い位置や家具の裏など、猫が安全だと感じる「隠れられる場所」を家の中に複数用意します。キャットタワーやダンボール箱も有効ですよ。

まとめ

猫様との引っ越しを成功させる鍵は、いかに安心する要素を探してもらうかです。旧居の匂いだったり、隠れ家だったり。人間側の都合ではなく、猫の安心を最優先し、ご紹介したステップを徹底することで、スムーズに新しい環境を受け入れてくれると思います。もちは最初の引っ越しこそ体調を崩してしまいましたが、我が家のもちとくもは、うまく新しい環境に慣れてくれた方だと思います。本当に人間の勝手で引っ越しすることになり大変申し訳なく思ってますが、そんな猫おばさんを信じて、ついてきて、新しい環境にすぐに馴染んでくれたもちくもに感謝ですね。

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