投票率77.3%!イギリスで話題になった「猫市長選挙」、今度は猫名鑑づくりがスタート

ねこニュース

以前、アメリカで話題になった「猫市長」のニュースをご紹介しました。
「猫の市長選」に学ぶ!アメリカのチャリティーとコミュニティ文化

動物が名誉市長や観光大使になる話は時々ありますが、今度はイギリスで行われた猫市長選挙が再び話題になっています。BBCのニュース記事

しかも今回は選挙そのものではなく、その後の展開です。

猫市長選挙を企画した女性が、今度は地域に暮らす猫たちを紹介する「猫名鑑」を制作しているというのです。一見すると冗談のような企画ですが、その背景には地域コミュニティを盛り上げたいという思いがありました。今回は、イギリスで続いているユニークな猫プロジェクトについてご紹介します。

きっかけはアメリカの猫市長

この取り組みを行っているのは、イギリス北東部ゲーツヘッドのローフェル地区に住むヘイリー・ホーキンスさんです。彼女はアメリカで行われた猫の選挙に着想を得て、自分の住む地域でも猫市長選挙を開催しました。もちろん本物の政治選挙ではありません。地域住民が楽しむためのイベントとして企画されたもので、立候補した猫は全部で13匹だったそうです。猫たちが候補者となり、住民が投票して市長猫を選ぶというユニークな内容でした。

投票率は77.3%

このイベントが注目を集めた理由のひとつが投票率です。猫市長選挙には77.3%もの住民が参加したといいます。ホーキンスさんによると、この数字はイギリスの前回総選挙やEU離脱を問う国民投票の投票率を上回ったとのこと。もちろん規模も性質もまったく異なるため単純比較はできませんが、それだけ地域の人たちが楽しみながら参加したことは間違いないでしょう。

選挙当日には「Pawlling Station(肉球投票所)」も設置されました。英語の「Polling Station(投票所)」をもじったもので、猫らしい遊び心を感じます。投票箱にはキャットタワーが使われるなど、細かい部分まで猫仕様だったそうです。

猫市長に選ばれたのはパトリック

選挙の結果、市長猫に選ばれたのはパトリックという猫でした。飼い主のナオミ・ラドクリフさんによると、家族全員がこのイベントを楽しんだそうです。特に子どもたちは、

「うちの猫はこの通りの市長なんだ」

と友達に話しているのだとか。もちろん本当の市長ではありませんが、地域イベントとしては十分な盛り上がりを見せたようです。こうしたエピソードからも、この企画が単なる猫好き向けのイベントではなく、地域の人たちが気軽に参加できるコミュニティイベントとして機能していたことが分かります。

次は地域猫を紹介する「猫名鑑」

猫市長選挙から約1年。

ホーキンスさんは新たな企画を進めています。それが「Kitty Pages Low Fell」と呼ばれる地域猫名鑑です。この名鑑には、ローフェル地区に暮らす猫たちのプロフィールが掲載される予定です。名前や性格、特徴などを紹介し、完成した冊子は地域のパブなどに置かれる計画だそうです。散歩中に猫を見かけた人が、「あの猫、名鑑で見たことがある」と思えるようなものを目指しているといいます。猫好きならつい手に取って読んでみたくなりそうです。

「楽しさ」と「つながり」を取り戻したい

ホーキンスさんは、この活動を始めた理由について、「何か小さなことでも、地域に楽しさと一体感を生み出したかった」と話しています。近年は社会的な対立や分断が話題になることも多く、人によっては無力感を覚えることもあります。そんな中で、誰もが気軽に参加できる企画として猫をテーマに選んだそうです。実際、猫市長選挙も猫名鑑も特別な知識は必要ありません。近所の猫を知っているだけで参加できます。だからこそ、多くの人が気軽に関われるイベントになったのかもしれません。

猫好きなら少しうらやましい話かも

今回のニュースを見ていると、地域に暮らす猫たちが住民同士の共通の話題になっていることが分かります。お気に入りの猫がいたり、散歩中に見かける常連猫がいたりする人もいるでしょう。そうした存在が、猫市長選挙や猫名鑑という形で地域の話題になっているのは、なかなか面白い取り組みです。もちろん猫たちは、自分が市長に選ばれたことも、名鑑に掲載されることも気にしていないはずです。それでも人間の側が楽しみながら交流できるきっかけになっている点は興味深く感じました。ただ、イギリスでは以前もお話した通り、猫が自由に出かけられる権利がある一方、日本では…ですよね。なかなか日本では起こりえないお話なのかなと思ってしまいます。

まとめ

猫市長選挙や猫名鑑という取り組みは、一見すると冗談のようにも見えます。しかし実際には、猫をきっかけに地域の人たちが交流し、共通の話題を持つ場になっているようです。一方、日本では近年、イエネコの生態系への影響や防除推進外来種への登録議論など、猫を取り巻く話題が注目されています。同じ猫でも国や地域によって受け止め方は大きく異なり、その違いを感じさせるニュースでした。

なお、イエネコの防除推進外来種に関する議論については、別記事で詳しくまとめていますので、興味のある方はあわせてご覧ください。

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