猫様の食器選びは、ただ単にごはんを入れる器を選ぶだけでなく、猫様の健康と快適な食事体験に直結する重要なポイントになります。猫の体の特徴や習性を理解することで、適切な高さや形状の食器を選ぶことができ、食事中の負担を減らしたり、食欲不振を改善したりすることに繋がります。
ここでは、猫の体の特徴に絡めながら、適切な食器の選び方を詳しく解説します。
ちなみに我が家では、ウェットは猫壱さんの器を、カリカリは&CATさんの器を使っています。(もちとくもは色違いで使ってます)猫壱さんの器は高さがあって良いのですが、我が家では、器を猫様専用のテーブルに置いてお出ししております。最初は、ダイソーの植物を置く台を使ってましたが、時々猫様用品を作っていただく宮大工さんに、にゃぶ台(商品名です)を作ってもらいました。確か、サンシャイン池崎さんの所でも使っている台ですよ。
器の高さに合わせて、にゃぶ台の高さを高めにしてもらいました。(通常より高いので、にゃぶ台が靴を履いております)
1. 猫の体の特徴と食器の深い関係
猫は人間とは異なる身体構造や感覚器官を持っています。これらを考慮しない食器選びは、猫にとって大きなストレスや健康問題を引き起こす可能性があります。
身体の柔軟性(首や脊椎)
猫の背骨は非常に柔軟ですが、食事の際に毎回床に置かれた食器に顔を近づけるために深く屈む姿勢は、首や脊椎に負担をかけます。特に、シニア猫や関節炎を患っている猫、大型猫にとっては、この姿勢が体に大きな負担となり、食事中に痛みを感じる原因にもなりかねません。
敏感なヒゲ
猫のヒゲは、周囲の情報をキャッチする非常に敏感な感覚器官です。狭くて深い食器で食事をする際、ヒゲが食器の縁に触れると、猫は非常に不快に感じることがあります。この状態は「ヒゲ疲れ」とも呼ばれ、猫が食事を途中でやめてしまったり、食器の縁に触れないように食べ物を掻き出すようにして食べたりする原因となります。
我が家は、ウェットは広いお皿よりもこちらが食べやすいかなと思って使っています。ひげが干渉しない程度の大きさなので、問題なさそうな気もします。
嘔吐や吐き戻し
食事中に不自然な体勢をとることは、消化器系にも影響を与えます。首を無理に下げて食べることで食道が圧迫され、食べたものがうまく胃に送られず、吐き戻しやすくなることがあります。
2. 適切な食器の選び方:高さと形状
これらの体の特徴を踏まえると、猫の食器は「少し高さがあり、浅くて広い形状」が理想的です。
理想的な「高さ」の選び方
床に直接置くのではなく、猫の体高に合わせた高さのある食器を用意しましょう。浅くて広い形状のお皿は高さがない物が多いので、我が家のようにテーブルに置いて出してあげるのも良いと思います。
なぜ高さが必要か?
食事中の首や脊椎への負担を軽減し、より自然な体勢で食事ができるようにするためです。これにより、シニア猫や関節に問題を抱える猫でも楽に食事を楽しむことができ、吐き戻しを減らす効果も期待できます。
我が家は高さが適切なのか、体質なのか、もち、くも共に吐き戻しはほぼゼロです。
高さの目安
猫が立った状態で、ほんの少し首をかがめる程度の高さが理想です。一般的には、猫の肩から肘までの高さ(約10~15cm)を目安にすると良いでしょう。市販の台座付き食器や、ご家庭で使える安定した食器台を活用するのがおすすめです。
理想的な「形状」の選び方
食器の形状は、猫のヒゲにストレスを与えない「浅くて広い」ものを選びましょう。
3. 食器の素材と安定性、そして注意点
高さと形状以外にも、食器を選ぶ上ではいくつかの重要なポイントがあります。
素材の選び方
陶器: 重みがあり安定するため、食事中に動きにくく安心です。表面が滑らかで傷がつきにくく、衛生的で洗いやすいのがメリット。
ステンレス: 非常に耐久性が高く、衛生的です。ただし、軽いものだと食事中に動きやすいため、裏に滑り止めが付いているものを選びましょう。
プラスチック: 軽くて扱いやすいですが、傷がつきやすく、雑菌が繁殖しやすい点がデメリットです。また、プラスチックアレルギーの猫もいるため、注意が必要です。
我が家は磁器と陶器ですね。自動給餌機もあるのですが、そのお皿はステンレスです。
安定性
軽すぎる食器は、食事中に動いてしまい、食べにくさを感じさせることがあります。底に滑り止めがついているものや、ある程度の重みがある食器を選ぶと、猫様が食事に集中できます。
注意すべきNGな食器
深く狭い食器: ヒゲが当たりやすく、食べにくさを感じます。
軽すぎる食器: 食事中に動いてしまい、猫がストレスを感じます。
不安定な食器: ひっくり返る可能性があり、安全性の面からも避けるべきです。
まとめ
猫の食器は、見た目のおしゃれさだけでなく、猫様の身体に合っているかが最も重要です。猫の首や脊椎に負担をかけない「少し高さのある食器」、そして、ヒゲにストレスを与えない「浅くて広い形状の食器」を選ぶことで、毎日の食事時間がより快適で健康的なものになります。食器選びを通して、愛猫のQOL(生活の質)を向上させてあげましょう。
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